――一瞬、時間が止まったかと思った。


え、それ、今言う空気?

竜也くんに言おうと口を開いた。


「「理事長の娘ぇーーーー!!??」」


…ら、野太い声に妨げられた。

びっくりして振り向くと、そこには男の波。


「お前本当に理事長の娘なのか!?」

え、ちょ、ちょ、何事!?


「理事長の娘なら仲良くなれそうじゃん!」

何事!?


「それならそうと早く言えよなー」

何事!?


「そう考えると、たしかに理事長に似て可愛いな」

どういうこと!?



他にもやいのやいの言ってたけど、全然聞き取れなかった。


あぁ、聖徳太子ってすごいんだね…。

こういうのもきちんと聞き取って答えて、政治もしてたんだもんね。

ほんと、尊敬に値するよ。