鬼の子と男子生徒


狭間ヶ崎桜学園体育館前

「着いたぞ。・・・・シローッ!いるんだろーっ?返事しろーっ!」

「黙れーッ!静かにしろ!」

一人の少女が夕輝をブッ叩く。

「イテッ!・・・・シロ、いきなりそれ?」

「静かにしないのがいけないのよ!」

シロがわーわー喚く。

「夕輝。誰?ソイツ」

朱鬼が白を指さす。

「あ、紹介がまだだったな。コイツは白崎夕子
(シロサキユウコ)。シロ、右側は朱鬼で左側は闇鬼だ」

「こんばんはです」

「どーも」

「あぁ。アンタらが・・・・ヨロシク。私のことはシロって呼んで」

シロはにっこりと笑った。

「あ、そだそだ。シロ、ウサギちゃんとウミヘビくん来た?」

「え?あぁ、美兎と海巳?まだよ。もうすぐ来るんじゃない?」

シロが素っ気なく言う。

「てかアンタ、まだその呼び方なの?」

「え?駄目?」

「知らないッ!」

シロはそっぽ向いた。