「・・・・なぁ、早くこの『形容しがたい汚泥物』を片してくれ。見たくもない」

『形容しがたい汚泥物』は絶望した。

希望の光を失った。

そう言うような顔をした。

その光は幻でした。

オマエの命は尽きました。

「ぎぃぁ゛あ゛り゛ゃ゛ぁ゛」

ごりっ

ばきっ

ぺきゅ

びちゃ

ぐちゅ

『形容しがたい汚泥物』は動かなくなった。

「ありがとう。すっきりした」

依頼主様は清々しい顔をした。

「さぁ、心臓を頂きますよ」

手を突っ込んで心臓を取り出した。

「それでは」

俺は帰ろうと思った、ら、

「待ってくれ!」

彼は俺を呼び止めた。

「・・・・報酬だ。俺の心臓も持って行け」

静かに言った。

「・・・・あなたの心臓は真っ黒ですか?」

「勿論だ。この日のために、人を50人殺したし、沢山スッた。それに万引きも、空き巣もやった御前好みの心臓だろ」