なめてんの?

何か少しだけ切なそうな表情。







もしかして、
心の底から王子様を演じてるわけじゃないのかも…。







どこから湧いて来たのか分からないけど、
そんな感情が私を支配し始めていた。







「あの、私帰るね!これ食べたら!!」






「はぁ? 無理だから。あーん、まだしてねぇだろ?」






「ええっ!? だ、だからそれは……嘘だって!」






パスタを作ってる時は、何も言ってこなかったから
てっきり忘れてると思ってたのに…。





な、なんで覚えてるの~!?





私の名前すら覚えてなかったくせに!!