「うん…」 優しい表情をして、私に話してくれる介。 キレイな顔で見られると緊張するのは昔と変わらない。 「最初、沙彩と結婚させてほしいって伝えた時はずっと家にも入れてもらえなかった。だけど俺が行くまで、毎日毎日通い続けてやっと、前日に許しをもらえた」 そんなことがあったなんて…。 なんで私、気づかなかったんだろう。 親からも何も聞いてないし……。 「俺、沙彩の父さんに言われたんだ」