どんなところからも、そんな歓声が上がる。 私と楓は、どんな風に待ち構えるのが正解か分からなくて、あたふたしていた。 「♪♪~~*」 あ…。 聞こえてきたのは、愛しい人の歌声だった。 四年間、逢っていなかった介…。 見ることさえ、ろくにしてこなかった介…。 そんな介が、今、すぐ近くで歌っている……。