好きだって、気づいていた。






介が好きなんだ。

 




「…っ!!」






でもやっぱり緊張してしまって顔が赤くなる。






だけどもう下は向かない。






前だけを見る。目の前にいる、介を。






「……お前それ、反則…」






急にふさがれた私の唇…。






これで介とキスをしたのは何回目だろう…?






初めての時も、その次も…今だって、全然イヤじゃなかった。







ただ、介に触れられるだけでも幸せだった。






逃げよう、とも思わなかった。