「襲われかけてたくせに?」
嫌味っぽく言ってくる男。
まったく、めんどくさいにもほどがある。
『それはお前が邪魔したからだ。私の貴重なストレス発散をおまえが妨害したんだろうが。』
こちらも嫌味をたっぷりと含めて言い返す。
「ふーん・・・。でも、なっとく行かないな。こんな細い体で何ができるの・・・?」
ニヤリと不気味に笑ってうでを掴んでくる男。
はあ、とため息をついて、腕を内側に回し男の手を振り払った。
『わかった。今から私が負けたらお前は勝手に付きまとっていろ。だが、お前が負けたらさっさと私の前から消えろ。』
「ん、いいよ。でも手加減とかしないから。」
『それはこっちのセリフだ。全力でこい。』
その言葉を合図に男が殴りかかってきた。

