ま、目星は付いた。
あいつが葉だろう。
『ぜってー認めさせてやる。』
「だな!」
何があったか知らない。
私は無知だ。
何も分かっていない。
だからこそ、葉に聞かなくちゃいけない。
何があったのか、どうして姿をくらましたのか。
私の大切な家族。
見逃してたまるか。
『っし。教室戻んぞ。』
「うぃーっす☆」
桑山も私の決意に気がついてるみたいだったが、何も言わなかった。
いわなくてもわかってくれる。
いわなくても、ついてきてくれる。
いわなくても、そばにいてくれる。
桑山の存在が、自分にとって徐々に大きくなっていくことが感じられた。