『それより桑山さん、ご自身の教室に行かれてはいかがですか?』

早く帰れ。
そういう思い出強く言うと、


「・・・。」


なぜか桑山は黙った。
そして、香澄たちも、

「それはひどいよお、和葉あ~。」

「桑山、さすがに可愛そうだわ。」

「まあ、和葉らしいっちゃ和葉らしいけど・・・。」

と、いってきた。
何がおかしいのだろうか、と首をかしげていると、


「俺、同じクラスなんだけど・・・。」


と桑山の口から驚きの一言が出てきた。
いまは5月。入学してきてから1ヶ月が経とうとしている。


『え゛・・・。』


最悪・・・。
これから毎日すくなくとも1年はコイツと同じクラス?

『・・・。』


思わず固まってしまった。


「和葉ぁっ!大丈夫だから!香澄たちがいるって!ね!」

香澄はそんな私を必死に励ましている。
龍雅と新一はあたふたしている。