気持ちは言葉とは裏腹に嬉しかった。
だけど、今、誰かと付き合うとかは
ただ、めんどうだった。
高校2年生になり、半年が過ぎた。
街はすっかり寒くなり、
10月へとさしかかっていた。
相変わらず、私はくだらない生活を
続けていた。虚しさと寂しさを埋める、
自分なりの生き方だと笑っていた。
そんなとき。私を見かねた数少ない
男の親友のりょうから、男を紹介してやると、
話を持ちかけられた。
なんだかんだ男と付き合って別れてを
数十回繰り返してきた私はもちろん、
めんどくさい事を恐れ、断った。
しかし、りょうはいつもよりしつこかった。
押しに弱く、りょうに負けた私は、
さっそく紹介してもらい、放課後、
駅で会う約束をした。

