「次の授業ないので保健室連れて行きます」 安野先生はそう言って私をお姫さま抱っこをした。 先生は、私を落とさないように気をつけながら 階段を降りる。 遠くの方で他の先生たちが 授業やるぞ! という声が聞こえた。 「萌衣!ゆっくり呼吸な!」 私は、言われたとおり 荒い呼吸を治すように、 なるべくゆっくりと空気を吸う。 上手く…出来ない。 苦しい…。 「よし、少しずつ出来てるよ! 萌衣は賢いな」