授業中後ろの席の 帆乃恵ちゃんの声がした。 「やすちゃん!」 帆乃恵ちゃんは先生のことを 『やすちゃん』 と呼ぶ。 「その名前で呼ぶなよ」 チクン。 私の胸が痛くなる。 だって、先生やめろよって言うわりに 嬉しそうなんだもん…。 少し悲しくなってしまう。