「萌衣！お待たせーって…
先生居たんだ」

小春はにやっと笑って
私の方を見てくる。

私は恥ずかしくなって下を向く。

「萌衣、ありがとな」

私はコクリと頷いてロッカーから降りる。

「じゃあ、帰ろうか」

私は自分の荷物をまとめる。

教室を出ようとするときに先生に声をかける。

「先生、ばいばい！」

すると先生は、
顔だけこっちを向いて
さようなら！
と言った。

短時間のことだったけど、
私はとても幸せな時間だった。