こんな先生の姿を見るのも最後。 私は、携帯を取り出してカメラで 先生の姿を撮った。 「萌衣、渡さないの?」 そう。先生に渡すものがある。 昨日の晩 泣きながら書いた先生への手紙。 「…渡せない。 先生囲まれてるし」 小春は、心配そうな顔をした。 「…そっか…。 それで萌衣は後悔しない?」 私はコクリと頷く。 「せめて、写真は撮ってもらおう!」 小春に引っ張られて私は先生の方に向かう。