「実はね、すきな人って 安野先生なの」 小春は、少しの間止まった。 そのあと、私と先生を交互に見て えー! と、大きな声を出した。 しかし、体育祭の練習で賑わっていた グランドで小春の声はあまり目立っていなかったようだ。 「そうなんだ! 応援するね!」 私は小春の言葉に コクリ、コクリと頷くだけだった。