~ 兄 side ~

幸せだ

本当に嬉しい。

けど不安だ

らむが自分の気持ちに

偽っていたら。って

思うと。

「らむ、お前は
俺にキスするのは嫌だったか⁇」

俺は聞いて見た。

なんて言われるか

やっぱり不安で。

「ううん、嫌じゃなかったよ?」

偽りのない純粋な

汚れのない本当の言葉に

聞こえた。

俺はもう一度、

確信が欲しかった。

もう一度。

「なあ、らむ。もう
俺の…俺だけのらむだよ…な?」

俺は笑顔を作ってみた。

じゃなければ今度は

違う意味で泣いてしまう。


「…うん。
だから泣かないで?
私は恋愛として好きかは 分からない
けどね、お兄ちゃんが
他の子と…って考えると
凄い嫌なのっ。」

そう言ってらむは笑った。

このらむの

暖かい雰囲気と言葉に

俺の不安は愛に変わった。

そして吹き出すうれしさ。

「ぷはっ笑」

「何で笑うのー笑」

らむは怒ったようにみせる。

「らむ、それやっぱ
らむも俺の事好きなじゃね?笑」

今度は作らない

心からの笑顔。

それをらむに投げかける。

「そうかもしれないね!笑」

俺が望んでいた、

16年間望んでいた光景。

町中にいる

ありふれた恋人になれた。

俺は

らむを抱きしめた。