あの人足速いな!
全速力で追いかけた
「あのぉ!」
突然の声に
田宮さんが振り返って、顔を赤くして口をパクパクさせている
「あ(パクパク)ぱっ(パクパク)」
「?どうしたんですか。落ち着いてください。」
「えぁあ?!あの、あの」
「???」
俺は田宮さんが冷静になるまで待つことにした
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なぜか俺たちは
近くの公園のベンチに座った
「あのぉ、」
「はっはいっっっき、きいてますっつ」
田宮さんが背筋をッピーーーンッと伸ばした
「あの、それ、なんなんですか?」
「え?!なにが?!」
「その、それ、・・・です」
しばらく沈黙が続いた
「・・・私、その、えっと、男の人と、こんなに話したことなくて....っき 緊張しちゃって」
・・
・・・・はぁ???
あんたさっき、店長とか他のバイトの人と笑顔で楽しそうに話してたし!嘘だ!
とは思ったが、受け止めることにした
「はぁ、じゃあ、それで、田宮さんは、どうしたら俺と普通に話をしてくれるんですか。」
「え、話したいの?」
裏のない表情で見つめてくる
さらさらふわふわな、こげ茶の髪
田宮さんの目は茶色い
向こうから日がさしているから光ってよく見えない
まぶしい・・・
俺は はっと我にかえった
「と、とにかく、そんなぎこちない話し方されてたら、仕事しにくいので、俺にも慣れてください!」
結構強引に言い捨ててしまい、田宮さんの顔を見る
「わ、わかりましたっ」
わかったんかぁいと心の中で思う
「とりあえず、敬語やめましょう!年上なんですから!」
「えと、あれ?
