急いで
走って教室に向かった。
前がぼやけて
人にぶつかって
目の前にあった手は
暖かいぬくもり。
「大丈夫?」
「・・矢野くん・・・」
「どうした?」
「なんでもない。」
「じゃあ、なんで泣いてんだよ」
「泣いてない。」
グシグシとこする手を掴んで
ボソッと彼がつぶやいた
「好きな女が目の前で泣いんのにさ・・・
助けるな、なんてそんなつれーこと、ねぇから。」
「え・・?何?」
「ゆるさねー。恭夜、ゆるさねぇから。」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…