あたしは、恭夜の胸に押さえつけられてた顔を


グイッと引き離して



「さよなら。」




一言伝えて走って出口へ向かった。




「っちょ・・・?!」



後ろからとまどった恭夜の声。




とまどう必要ないでしょ?

あたしに好きな人ばれなかったんだから・・・。



どうせあたしは邪魔者です。





大好きなのに・・・。


恭夜の一番の姫でいたいのに。




もう、恭夜の声は聞こえなくなった。



追いかけてくる雰囲気もない




そのまま走って走って・・


高いヒールで

何度も何度も転んで、ひねりながら


あたしは、家についた。