「ごちそーさま! もーすっごいおいしかったよー」
「そりゃどーも」
食器を片してるとあいつも手伝ってきた
「ねー。あのさ… お礼、考えたんだけどいまいちいい案がなかったんですよ」
「は?お礼?なんの??」
「オムライスのに決まってんだろー」
「はぁ…。…で?俺は別にお礼なんていらないけど?」
オムライスが好物って知れただけでも満足なんだし。
「いや、それじゃダメなんだよ。
でね、軽ーいこの頭で考えた結果…
私の名前を、教えよーと思います!!」
「えーっと……。 果たしてそれはお礼になってんの?」
「んー、知らない でも、私ができることってあんまないじゃん?だから、気持ちだと思って!ね!」
んー…。俺的には嬉しい……のか?
呼びやすくなるからいいけど、メリットすっくな笑
まぁ、いっか
「で?お前の名前は?」
「 茶奈 。 ティナって呼んで?」
ティナ。…珍しー名前。
「あ、珍しーって思ったっしょ」
「ん。」
「よく言われるー笑」
本当に慣れてるようで、ケラケラ笑ってる
でも、可笑しくて笑ってる訳じゃなさそうだって
思った。
………やめやめ。また二の舞は踏まねぇよ。
てか、ティナだけ教えて俺が教えないっていうのも…おかしな話だ
「ティナ」
「!!!! ん、なに?」
「さつき」
「…は?」
「俺の名前。」
「あ、あぁ!あぁ…名前ね、
って、はっ!?名前???なんで!?」
いや、なんではないだろ
「ティナだけ教えて俺が教えないってのは変だから。」
「あ、そーゆーね!!りょーかいりょーかい」
そう言ってスポンジを取り出そうとするから、
「なぁ、俺の名前。呼んでくんねぇの?」
─ポトッ
「きゅ、急にどーしたのさ」
「……呼んで、くんねぇの?」
「〜〜っ」
ティナ…呼んで…
「そ、そのうち呼ぶよ!だから、それまで待って‼︎」
えー… ま。いっか
「…わかった」


