ガラガラ


私はチャイムと同時に
教室へ入った


「杏、おっはよ」

「お、春おはよ!あんた相変わらず遅いわね」


この結構毒舌な子は 木村 杏那
私は杏って呼んでる、親友

杏は世間的に美人に属する
鼻はスッと通って色白
奥二重だけどぱっちりした目

全部が私の憧れ


「ねえ、杏?」

「んー??」

「どうしたら、杏みたいになれる?」

「何よ急に」


そう言って杏は笑った
うー、私のきも知らないで!


「単刀直入に聞くね!」

「う、うん?」

「どうやったら、
そうちゃんを振り向かせれるかな?!」

「どうやったら?、、、本人に聞いてみたら?
ねえ、先生っ??」

「、、、えっ?!」


杏が急にそんなことを言うものだから
私は恐る恐る後ろを振り返ったら

そこにはそうちゃんが無表情で立っていた


「小谷?」

「そ、そうちゃんおはよー」

「分かるよな?俺は大人、お前は子供」


そんな事言わなくてもいいじゃん!
最近のそうちゃんは私との関係性を
区別したがる。私を遠ざけるように


「、、、そうちゃんのばかーっ!」

「なっ、おい!授業は!!」


私は教室を出た

少しは分かってたよ
そうちゃんとは幼なじみだけど年だって離れてるし、
今は先生と生徒っていう関係だってことも

だけど、辛いよ
大好きなんだもん


「そうちゃんの授業は休もう」


風がすーっと吹き抜けるのを感じ周りを見渡すと、
私は知らないうちに屋上庭園に来ていた

うちの学校には校長先生の趣味で
屋上に綺麗な庭園がある

とっても落ち着く雰囲気なんだよね!


「そうちゃんの授業の時はここに来よう」