私たちは長く続いている海岸線を自転車で走っている。


髪が風でなびく。


とても気持ちいい。


風斗と叶芽は私の横に並んで自転車を走らせている。


「海、綺麗だな~」


と、独り言のように言ったのは風斗だった。


「なんだよ風斗。悲しい顔して…」


と言ったのは叶芽だった。


確かに、言われてみれば前よりも元気がないかも…