照れ隠しのためか、前髪をくしゃっと書き上げた。


「それに、冠那ちゃん。風斗のことを…忘れないであげてね」


おばさんは、微笑みながらそう言った。


その微笑みは、風斗の時々みせる微笑みに、そっくりだった。


「じゃ、私たちはお葬式の準備を手伝いに行ってくるわね」


おばさんはそう言って、おじさんと一緒に部屋から出ていった。