大っきらい。の反対。~上手く言えないよ~



首をかしげながらその子と一緒に職員室へ行った。


これまたとてつもなく遠い場所に職員室があるものだ・・・。


着いた時には軽く疲れ果てていた私を尻目に、その子はつかつかと扉に近づくと、こんこん、とノックした。

すると、インターホンから先生の声がする。

『はい。学年・クラス・名前と用件を』


・・・って、インターホン!?


私は思わず目をみはる。


それって、家についてるものじゃ・・・?


少なくとも学校の職員室入り口についてるようなものじゃない!


でも、その子は何一つ驚く様子もなく、すらすらと言った。

「1年 A組 輝井 真理 (てるい まり)。


入学の書類を届けにきました」


すると、インターホンの向こうの声がびっくりしたような感じになり、


『・・・ああ、輝井さんね。


どうぞ、入って』


続いて、かちゃ、と扉が開いた。