大っきらい。の反対。~上手く言えないよ~



え!え!

私はただパニックに陥る。

でも、そのリーダー女子の言葉で、まわりの子分にもざわめきがもれた。

「えっ!こいつが?」

「初日早々泉君にからんだ編入生ー?」

そういって、私の方をにらんでくる。

・・・違う。

そう叫びたかったけど、その言葉は言えなかった。

そもそも、私が天敵のあの泉 琳透にこびうるなんて、わらっちゃうくらいありえないですし・・・。

・・・でも。

そんな風に非難めいていわれて、

そんな風ににらみつけられてしまったら。

・・・私は、なにもいいかえすことも、

・・・なにもすることも、できなくなってしまう。

・・・それほど、私って、弱い。

唇をぎゅっとかみしめた。

にぎったこぶしが震える。

悪口いわれてた女の子が心配そうにみてくる。