放課後。

夕日が差す廊下に、女子が数人、たまって腕をくんでいる。


その中心でにらみつけられているのは・・・なにを隠そう、この私。

「えっと・・・」

状況がよくつかめないまま、私は頭をかかえた。

・・・そもそも、なんでこんなことになってるんだっけ・・・?


ー☆ー

~そもそものはじまり~

「莉々亜、私、先に部屋もどってるから」

授業が終わったあと、琉衣がたちあがってそう言った。

「あ、はーい」

「なにその間の抜けた返事」

「な・・・っ、ちょっと琉衣、ひどくないですか!?」

「冗談♪」

むぅ・・・とふくれあがる私を横目に、ヒューーンと逃げていく琉衣。

はぁ・・・。
なぜに私のまわりにはこんなに人をからかう人がおおいんだ・・・(ん?自分で言ってる意味がわからなくなった・・・)

あ、そういえば。

提出しなきゃいけない書類も、まだ先生にだしてないし、職員室いかないとなぁ・・・。


そうおもった私は、一人、教室を出て、職員室に向かった。

それにしても、なんで琉衣はこんなに早く寮に戻るんですかねぇ・・・?


ま、いっか。

改めて私はまわりをきょろきょろみまわす。

この学校、設備は本当にすごい。
廊下も、なんだろう、これ?よくわからないシャンデリア的なものやら、キラキラひかる石でできてる壁だってあるし・・・。

ほんとーにすばらしいですねぇ・・・とため息をつきながら歩いていた私は、

「ん・・・?」

曲がり角の向こうからきこえてきた、低い話し声に思わず足をとめた。