大っきらい。の反対。~上手く言えないよ~


「・・・・?」

なんだったんでしょ、今の?


ポカーンとするしかない私の横で、一人瑠衣が、

「ははーーんそういうこと?初日からすごいわねぇー」
とか、ぶつぶつつぶやいていた。



・・・そうして、お昼休み。


朝っぱらから派手に最低男と大ゲンカしてしまった私は、いつのまにか学年中にウワサがながれてしまったらしく、

「おっ!出た出た、琳透とケンカしたヤツ!」
とか、

「えっ!泉サンと大ゲンカした勇者って、女子なのか!?」
とかさわがれるほどまでに名をひろめてしまっていた。

「うう・・・人に注目されるのは苦手なのに・・・」

お弁当をたべながら、思わず机につっぷす。

もう!あの最低男のせいで、私の高校生活はしょっぱなからめちゃくちゃに!

「あいつにケンカふっかけた莉々亜が悪いのよ」

私の隣で瑠衣が、ゆうがにお茶をのみながら言った。

「だって!私完全に被害者ですよっ!」

なのに私のせいになるんですかいっ?

「相手はあの、泉 琳透なのよ?」

そういうと瑠衣はガマンしなさいよ、とでもいいたげにため息をついた。