朝学活が終わった。
むっすー、と頬をふくらませている私に、瑠衣が笑いながら近づいてくる。
「しょうがないわよ、莉々亜。相手はあの泉 琳透 (いずみ りんと)なんだし」
「誰ですかそれ、でもあいつ、初日からすっごくやなかんじなんです・・・」
いいかけたとき、
「だーれがやなかんじだって?」
あっ、
まずいっ!?
気づいたら私の前の机には、さっきの最低男が座って、こっちを見ていた。
その横には、確か、昨日私をかばってくれた男子生徒がいる。
「もちろん、あなたのことですよっ!」
私が最低男をにらむと、
「はぁぁっ?おれ、君になんもして・・・」
「いや、琳透、お前、この人カバンでなぐったからな・・・?」
口をとがらせた最低男に、スパッと昨日のかばってくれた男子くんがつっこんでくれた。
おお、この人、めちゃくちゃ良い人!


