「ここ、かぁ・・・」
私はみるからにでっかい校舎を見上げ、思わず息をのんだ。
私立星降学校。なんだかわからないけど、このへんでも指折りの名門校らしい。
生徒もお金持ちや優等生が、たくさん集まってるってウワサだし。
まぁ、その名門校に、なんだかしらないけどまぎれこんじゃった私みたいなおバカサンもいるんですけどねぇ、あはははっ。
・・・っ、と、笑ってる場合じゃないですしっかりしないと。
私はもう一度、新品のカバンをギュッと握りしめると、すぅーっと大きく息を吸って、学校の中に一歩踏み出した。
このときまでは、私はうきうきしてたんだ・・・このときまでは。