ん-、涙目で見上げナィでほしいな。
...って、初めて喋ったヤツにそんなコト思ってもねぇ(笑)
━━ははっ。
っと自嘲していると、
「ぁ、あの...本、借りたいんですか?」
桜庭が俺の持っている本を指差す。
「ぁ-、コレね、担任に返してって言われたんだけど...場所わかんなくなっちまって(笑)」
「あ、ちょっと見せてください」
「ん? はい」
本を見せてと言われたから、本を渡した。
「ん-、この種類...何処だったかな?」
本を見て首を傾げる桜庭を不思議に見ていると、
「あっ、わかった!」
そう言って急に立ち上がりスタスタと歩いてく。
...ぁ、ちょい待ち-。

