寒い。

今日も眠い躰を引きずりながら学校に向かっていた。

その時だった。

ブブーッ!

「…うわっ!?」

目の前にバイクが飛び出してきた。

キキーッ!

バイクは止まった。

「気をつけろ、バカヤロー!」

ヘルメットをかぶった男は私に向かって暴言を吐くと、またバイクを走り出した。

「はあっ?」

飛び出してきたのはあんたの方でしょ?

何で怒られなきゃなんないのよ!

「あのバイク、転べばいいのに…」