慌てて躰を起こし机を見ると、置いたはずの人形はない。

代わりに隣を見ると、人形。

そんな、バカな…。

寝る時、私は人形を自分の隣に置いただろうか?

いや、違う。

確かに、机の上に置いたんだ。

じゃあ、人形が動いた?

いや、それはなおさら違う。

動く訳がない。

気味が悪い。

そう思いながら、人形を机の上に戻すと、支度を始めた。

カバンを持って部屋を出る時、チラッと机の上を見た。

人形がそこにあることを確認すると、部屋を飛び出した。


一体何なのか。

そう思いながら、教室の机の上にカバンを置いた。