「……リ。

…ーリ。

マーリ」

目の前にいるのは、
「セーラ?」


目を開けると、見なれた白い天井。

明るくなった外とすずめのさえずり。

「…朝、か」

変な夢だったな。

そう思いながら躰を起こそうとすると、
「…んっ?」

隣に何かあることに気づいた。

そこに視線を向けて見ると、固まった。

「……ウソ、でしょ?」

私の隣にセーラ――ではなく、人形がいた。