「響子、よく聞いてね。
この指輪は貴女のお父さんとお母さんのものなの。
貴女のことを守ってくれる大事なお守りよ。
何があっても、どんなことがあっても、このお守りだけは絶対に無くさないでね」
利恵は指輪をしまうと、お守り袋を響子の首にかけた。
響子は両手を広げて利恵に抱きついた。
利恵の胸に顔を埋め、大粒の涙を流して泣いた。
誰に遠慮をする必要があろう。
これが最後の別れなのだ。
恵美子に似た、最愛の人を手放さなくてはならない辛さで、響子の小さな胸は張り裂けそうだった。
この指輪は貴女のお父さんとお母さんのものなの。
貴女のことを守ってくれる大事なお守りよ。
何があっても、どんなことがあっても、このお守りだけは絶対に無くさないでね」
利恵は指輪をしまうと、お守り袋を響子の首にかけた。
響子は両手を広げて利恵に抱きついた。
利恵の胸に顔を埋め、大粒の涙を流して泣いた。
誰に遠慮をする必要があろう。
これが最後の別れなのだ。
恵美子に似た、最愛の人を手放さなくてはならない辛さで、響子の小さな胸は張り裂けそうだった。


