この愛に抱かれて

「社長、直樹さまがいらっしゃいました」


「どうぞ」


低い声がした。

源太郎の声だ。



直樹は緊張しながら部屋の扉を開けた。



源太郎はソファに深々と腰を下ろし、葉巻を吸っていた。


その斜め横の席には顧問弁護士の塚原がいた。