それから数日して、直樹が再び店を訪れた。



だが、直樹は男性スタッフに入店を拒否された。

彼は出入り禁止になっていた。



牧村響子にどうしても会わせてほしいと食い下がっていると、店内から華恋が出てきた。



華恋は直樹を近くの喫茶店に誘った。



「ミナミさんに・・・、いや響子さんに会わせてくれないか?」



「悪いけど、それは無理よ。あなた出禁だから、店には入れない。
・・・それに、あの子いま店休んでるから」



「え?」



「極度の男性不信で、接客が出来ないのよ」



「そう」


「ま、男性不信はあなただけの責任じゃないけどね」



「いや、俺の責任だ」