華恋は店の中でもトップクラスのホステスだった。


客に対しての接し方やホステスとしての心構えは見事なもので、その名前のとおり華があった。



一方、響子は派手なタイプのホステスではなかった。



むしろ、地味すぎるほどだ。



他の女の子がみんな髪を茶髪にする中、響子だけは黒髪のままでいた。


特別、愛嬌を振りまくこともしなかった。


人は人、自分は自分


それが響子の信念だった。