この愛に抱かれて

今の自分には真っ当な生活を望むことは無理なのだ。


育ちの違いで、選択肢が限られてしまうことを思い知らされた。



無駄な時間とともに、お金はどんどんと消費されていく。
 


のんびりとホテルに住んでいるわけにもいかなかった。



響子は以前バイト仲間から聞いた水商売のことを考えていた。



店側が住まいを提供してくれるというものだった。



今の響子には他に道はなかった。