結城あずさ16歳。
桜川高等学校1年。
スタイルは友達いわく、いいらしい。
勉強は出来る、何のための新入生代表よ。


今日は高校の入学式!
だけど、あいにくの雨模様。
気分は勿論だけど下がるよね…


「いってきまーす…」


返事はない。
鍵を閉め徒歩で学校に向かう。
心は空のよう。
折角のおめでたいことなのに空は泣いてるみたい。


「ここに…いるんだ」


校門をくぐり、昇降口を目指す。
お気に入りの赤い傘を差しながら歩みを進める。


「あ…」


向こう側から紺色の傘を差した人が歩いてくる。
このままじゃ当たっちゃう、と思った私は左に避けた


だが。


ドンッ
パシャ


何故かぶつかった。


「……何すんだよ」


貴方から当たってきたくせになんなのっ


「何って…貴方からぶつかってきたんじゃないですかっ」


新しい制服が……


「俺にぶつかってもらえるなんて光栄だぞ、新入生」


この人…、見た感じ教師だけど
この高校はこんな人を教師として雇っていい訳?
イライラしてきた…


「なんですか、その上からの言い方は…っ」


それでも教師ですかっ?!
って言おうとしたら、


「名前は」


「何で教えなきゃいけないんですか」


「お前に興味があるからだ」


「自分で調べて下さいっ!」


私はそう言い放ち、ぶつかった際に飛んでった傘を握り直し昇降口まで走って行った。


こんな教師が担当だったら最悪。





これが結城あずさがもった本郷真人への第一印象。