「真由、大丈夫だよ」






髪を撫でながら、子供に言い聞かすようにレイは優しく囁いてくれる。






   レイが助けてくれたから、私はここにいる。






   こうして生きていられる。









「レイ・・・ごめんね・・・・ケガ・・・して・・・私の・・・せいで・・」








涙でレイの顔が霞んで見えるが、優しく微笑んでいる。








「もう、泣かないで。俺の傷はカスっただけだから、大丈夫だよ。」








そう言うと、涙を止めるおまじないのように優しく目にキスをする。






   ・・・キスされた所からふわっと温かさが広がる。






   恐怖や不安がすーっと消えるみたい・・・








唇にキスされて、真由は安心したようにレイにもたれかかった。







「・・・真由・・・これ以上は・・・ヤバイよ」








レイは名残押しそうに、唇を離す。





   やめて欲しくない・・・





   レイの与えてくれる温もりをもっと感じたい・・・







真由は、自分からレイの唇にキスをした。