【…だからさー、あんずは川口のどこを好きになったの?】

今は恋バナの真っ最中。
私が実沙達に色々聞かれているところだ。

【うーん…優しいところ(?)笑】

と答える。ありきたりかもしれないが…。
川口は優しいと思う。あと、フレンドリーってところもあると思う。

【おおー(〃ω〃)】

と少し茶化すような声。

私もあまり『好き』という気持ちがわからない。

綾菜や、眞菜や、実沙等の友達に対する『好き』や、アイドルや芸能人に対する『好き』、また家族に対する『好き』、川口に対する『好き』…

どれもまた違った『好き』だ。
ただドキドキするから『好き』なのではない。

なんというか…いきなりフッと今までなんでもなかったような人の存在が違うように見えてくる。
一目惚れとはまた違う感じだが、突然それはおこるものだ。


【…あんずー…あんずー!】

…と私の肩を誰かが叩く。

【わぁ?!】

とっさの出来事に驚いてしまった私。

【あー…なんだびっくりしたー…眞菜かー…】

【いや、びっくりしたのはこっちだわ!笑
ねー、あんず?実沙に松本先輩のこと聞いてみない?(๑¯ω¯๑)笑】

【お、(○-∀・)bいいね!】

…で、実沙に松本先輩のこと聞いてみることに。
絶対好きだと思うんだけどなぁ…笑