「あ、頭上げて下さいっ! 怒ってませんから。」

「えっ?マジ? 本当に?」

「はい。 マジで本当です。」

彼は、またとびっきりの笑顔を見せた。

「うわ〜、良かったぁ〜…
マジで怒っちゃったかと思ったぁー。」

可愛いなぁ、誠実というか。
年下って、感じ。 何年生かな…。

なんて、考えてたら、彼が声を出した。

「あのさ、俺の鍵見つかったら、俺にお礼さして?」

えっ…?

「そっそんな、いいですよ!」

「えー。 じゃあさ、俺がしたいだけって事で、お礼させてよ」

そ、そんな…

「でも…」

「いいんだって! 素直に言うことをききなさいっ^_^」

まぁ、いっか。

「はっ、はい、ありがとうございます。」

「じゃあ、探そうか、鍵。」

「はいっ! 探しますっ!」