君だけ。

急いで、教室を出て、玄関に向かう。

中倉君に、会いたい。

玄関に向かうと、中倉君は、私に手を振ってくれた。 なんだろう…この心が温かくなるような感じ。 わくわくする。

「ごめんね… わざわざついて来てもらっちゃって。」
「いーよ、運動になったし^_^」

そっか…。
また、沈黙。
やっぱり悪かったな。 私なんかといてもつまらないよね。

「あのっ、」

中倉君は笑ってこっちを向いた。

「ん? なーに?」
「中倉君が言ってた、お返し…」
「あー、何がいい?」
「あの、それはもういいです。」

中倉君は、驚いた顔をしてから、悲しいそうな顔をして言った。

「なんで?」

だって、もう…

「だって学校までわざわざついて来てもらっちゃって、しかも…優しくしてもらっちゃって…だからっ。」

…グイっ。
腕を引っ張られた。強い…

「中倉君…っ?」
「ばーか、何気使ってんだよ。 俺がしたいんだから、いーの。」
「でも…」

「じゃあ、無理矢理でもいい?」

…えっ?