「仁。俺と京香
今日委員会放課後も残んなきゃなんなくて
帰り遅くなると思うから2人で帰るわ」

「ほーい。
んじゃ澪と皐月と俺で帰るわー」

「え?今日仁カラオケ行くんじゃないの?」


私はさっきの女の子の言葉を思い出した。

「行かねーよ。金ねぇし」

「ふーん」

ちょっと嬉しい。
私達の方選んだんだって。あくまで私達だけど。

「あー私今日用事あったんだー」

「え?」

澪がわざとらしい棒読みな台詞を吐く

「はーじゃあ今日皐月と2人じゃん」

「嫌なんですか」

「嫌って言ってねーだろ。ばか」

私の頭をくしゃくしゃする仁。
その合間に見えた仁の笑顔。


あーもー。ばかはそっちだ。

私は嬉しいのとドキドキで頬が緩んでいた。