振り返ると


「お似合いですこと」


澪がニヤニヤしていた。


「何その気持ち悪い顔」

「いや、皐月ほどじゃないよ」

「なにそれ。…あれ、仁は?」


「途中で先帰るって教室行ったよ」

「ふーん。課題やってなかったのかな」

「あのさ…」

「ん?」

「仁も仁だけど、あんたもそうとう鈍感だからね」

「はぁ?」



はぁ…と大きいため息をつき

「ま、明日がんばれ」

と言った。

その言葉によりせっかく忘れていたのに
また私の鼓動が早くなり
いつも寝ている現代文も
ドキドキでずっと目が冴えていた。