「あのさ、」


階段のすぐ横で誰かわからない先輩と向かい合う。

「俺、2年なんだけど。樹タツキっていうんだけど」

そこまで来て、ピンッときた。

「樹ってあの、かっこいいって有名な樹先輩!!」

「え?俺のこと知ってる?」

「いや、顔は知らなかったですけど名前は聞いたことあります…」

「そっか。あ、それで話なんだけど」

「あっ、はい」

「実は俺…」



______________……



「あ、おかえり皐月〜」

「た、ただいま。」

「誰に呼び出されてたの?」

「何言われたん?」

「悪いことしたのかお前」


みんなに質問攻めされる。
私はひとつ息を吸って

「2年の樹先輩に告白されました」


そう言った。