英語科担当の藤崎先生。

「そう。ここに助動詞を持ってきて…」

と言う先生の話なんて全然頭に入って来ない。

ただ、ただ私は先生を見つめるだけ。

「どうしました?ボーっとして。
少し休憩しますか?」

先生の問いにコクッと頷く。

「あ、あの!先生!」

少し声が大きくなってしまった私に
驚いている様子の先生。

そりゃそうだよね。

でも……

先生に告いたい!!

えーい!言っちゃえ!

「先生。好きですっ!」

ギュッと目をつぶる。


あんまり伝わってなかったようで……。


「え…….。あ!恋愛感情じゃなくて
like?fan?みんなが僕のこと好きって言うようなやつ?」

likeでもfanでもなーーーい!
loveだよ!

「い…………ぇ。恋愛感情で…す。」

はずかしー‼︎‼︎

驚いている様子の先生と
顔から火が出そうな私。

「ふっ。白井さん?上、向いて?」

「え…………?」

気がつけば先生と私の唇はちゅっと音を立てていた。

先生は直ぐに私を抱きしめて
「俺も莉愛のことすき。」と子供みたいに言った。


「莉愛?今日ウチに来る?」

それってつまり………
そーゆー意味ですか?

「は……………ぃ。」

顔を真っ赤にしてる私の頭を先生は
よしよしと言わんばかりに頭を撫でた。


それから先生の車で先生のマンションへ行った。

しばらく2人は無言だったけど部屋に着いて口を開いた。
「どうぞ?
珈琲淹れてくるから待ってて?」
「ぅん。」


先生が珈琲を淹れてくれてる間、
私はずっとキョロキョロしてた。


「クスッ。なーにキョロキョロしてんの?座れば?」

「わゎっ!」

それからテレビを見たりいっぱい話したりした。

気づけばもう10時。

「春ちゃん。もう10時だね。」

さっき、先生が「2人でいるときは春ちゃんか春樹って呼んで」って言うから私は先生のことを春ちゃんと呼ぶようになった。

「ん?どうした、莉愛?眠い?」

「全然♪春ちゃん………。」

愛おしい人の名前を呼ぶ。

「莉……愛。」

そして春ちゃんの綺麗な顔がだんだん
近づいてくる。

「……んんっ。はぁっ……ん」

と甘い吐息を漏らす。