「結衣、そんな家庭じゃないよ!あたしと同じ貧乏だよ?」
「あれ?なんだこれ」
ん?俺が言ってるのは誰だ?
「宇都宮くんさぁ、こんな話で冗談はよくないよ。あたしが言ってるのはあたしの親友の間宮結衣のこと。」
「そう、だからその間宮結衣だって…。」
もうなにがなんだかわからない。
「結衣、社長令嬢だったんだー。でもなんで貧乏に…?会社が倒産した、とか?」
若干棒読みぎみの赤井。
「俺と同じ中学だった頃は確かに社長令嬢だった。それで間宮のこと好きになって、でも違うクラスだったから、間宮は覚えてないだろうけど」
