恋の花



私がそのまま黙っていると、

宇都宮くんは、静かに
「もしかして…いじめられてんの?」
と聞いた。



はあ…気づかれちゃった。

最悪だ。



「誰にも、言わないで。」
それだけ言うと、私は

少し早足で歩き出した。




「ねえ、待てよ」
宇都宮くんに呼び止められ、

私ははっとして立ち止まる。


「はぁはぁ」
あれ?私、なんで息切れしてんの?

私たちはいつのまにか、
とある芝生が一面に敷いてある公園に来てしまっていた。